HOME 記事 日本酒を知る・学ぶ 日本酒の健康的な飲み方って? 日本酒の健康的な飲み方って? 2021.10.14日本酒を知る・学ぶ お酒は「百薬の長」って言われるけれど、何事も“過ぎたるは及ばざるがごとし”! じゃぁ、適度な飲酒って、どんなこと? お酒に「酔う」って、つまり、どうなること? 「酔う」って、どういうことかというと…? アルコールを飲んで、アルコール分が血液から全身に行きわたって脳に届き、神経細胞を麻痺させた状態が「酔う」なんです。 アルコール分は大部分が肝臓で代謝されアセトアルデヒドになります。それからアセテート(酢酸)に分解され、血液に溶け込んで全身を巡り、筋肉や脂肪組織などで水と二酸化炭素に分解されて体外に排出されます。 アルコールの2〜10%は分解されずに吐く息、尿、汗として排泄されます。息がお酒臭いなんていうのはまさにコレ。自分の健康を守るためにも、周りの人に迷惑をかけないためにも、次に解説する適正飲酒を守りたいものですね。 適正飲酒を心掛けよう 日本酒を楽しむには、「適正飲酒」(正しいアルコールの飲み方)を守ることが大切です。10か条を常に意識して、日本酒と付き合っていきましょう。 【適正飲酒 10カ条】 1 談笑し 楽しく飲むのが基本です 2 食べながら 適量範囲でゆっくりと 3 強い酒 薄めて飲むのがオススメです 4 つくろうよ 週に二日は休肝日 5 やめようよ きりなく長い 飲み続け 6 許さない 他人(ひと)への無理強い・イッキ飲み 7 アルコール 薬と一緒は危険です 8 飲まないで 妊娠中と授乳期は 9 飲酒後の 運動・入浴要注意 10 肝臓など 定期検査を忘れずに 出典:公益社団法人アルコール医学健康協会 “和らぎ水”を上手に取り入れて 日本人の約46%の人は生まれつきアルコール(アセトアルデヒド)の分解能力が低いので、少しのアルコールでも顔が赤くなったり、吐き気を訴える人がいます。この体質は生まれつきなので、努力で飲めるようにはなりません。 飲めない人にアルコールを無理強いするのは、相手が苦痛なだけでなく、最悪の場合は死ぬことさえある危険な行為です。お酒に強いと思われる人でも、その日の体調や気分によって左右されるので、常に自身のコンディションを考えながら、適量を心がけましょう。 また、酔いを防ぐ方法として日本酒と一緒に水を飲むのは良い方法です。「和らぎ水」とも言います。単純なことですが効果は大。水は冷やしすぎないほうが胃の負担が少ないようです。 日本酒の“よくある誤解”にお答えします! Q1)日本酒は二日酔いになりやすい? A1)日本酒はビールやワインよりもアルコール度数が高いので、同量を飲めば日本酒の方が酔いが回り、二日酔いになりやすいと考えられているのではないでしょうか。お酒の種類を問わず、許容量を超えたアルコールを飲んで分解しきれない時に二日酔いが起こるので、日本酒だけが二日酔いになりやすいということはありません。ちなみに、ビールなら500㎖、ウイスキーなら60㎖(シングル2杯)を飲むと、日本酒180㎖(1合)を飲んだ場合と同じくらいのアルコール摂取量になります。 Q2)日本酒を飲むと太る? A2)太る・太らないは、お酒と一緒に食べる食物も含めた総摂取カロリーの問題。下の表で見ると、お酒のカロリーはそれほど高くありません。日本酒よりカロリーの低いビールであっても、がぶ飲みしたり、唐揚げや焼肉などを食べればカロリーはグンと上がってしまいますので、カロリーを摂り過ぎないためには、お酒と一緒に食べるつまみなどにも注意しましょう。また、日本酒の成分の中で糖分と関係する炭水化物の量は、一般的な清涼飲料水の1/4程度。いろいろな飲料の中で日本酒だけが糖分が多いということもありません。 Q3)醸造アルコールが添加された本醸造酒や普通酒って、純米酒に比べて身体に悪いの? A3)日本酒に添加される醸造アルコールは主に糖蜜やトウモロコシが原料で、いわゆる甲類焼酎と同じ原料で造られたものがほとんど。なので、醸造アルコールを添加した本醸造酒や普通酒が身体に悪いというならば、甲類焼酎をベースにしている梅酒、チューハイ、サワーなどのすべてが身体に悪いことになってしまいます。身体に悪いのは、お酒の種類を問わず飲み過ぎた場合。アルコールを添加した本醸造酒や普通酒だけが身体に悪いということはありません。 身体を冷やしにくいお酒 主に東洋医学では、食品や飲料の持つ「身体を温める効果」「身体を冷やす効果」を重視しています。 ●身体を温める食品:肉類や塩など ●身体を冷やす食品:果実、砂糖、香辛料など ●中間的な食品:穀物類 アルコール飲料の多くは身体を冷やす性質がありますが、日本酒はアルコール飲料の中では最も身体を冷やしにくいと言われます。特に米と麹だけを使った純米酒のお燗は身体が冷えにくく、健康的な飲み方とされています。適量の日本酒を飲んでホッと一息つけば、日々の仕事や生活で溜まるストレスも軽減されることでしょう。 【参考】 ・『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』(NPO法人FBO) ・『新訂 日本酒の基』『新訂 もてなしの基』(NPO法人FBO) 【注意事項】 ・記事、データ等の著作権その他一切の権利は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に帰属します。 ・記事・データ等は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。 ライター紹介🍶 さけぱる編集部 唎酒師の認定団体であるSSIの広報室所属アラサーチームで構成されている、さけぱる編集部です。私たちのような世代の皆さまが、お酒をもっとお洒落に気軽にスマートに楽しめるよう、たくさんの素敵な情報をお届けできるよう頑張ります🍶 日本酒をもっと知りたい人におすすめの書籍や資格情報 Tweet Share RSS この記事のタイトルとURLをコピーする 日本酒を知る・学ぶ ー高知ー奇跡の清流「仁淀ブルー」ー司牡丹ー ー福島県ー安達太良の地下水脈を守るー大七酒造ー