人気急上昇!手軽に美味しいホットワインとは?

https://sakepal.jp/wp-content/uploads/2021/07/ぱ-300x300.jpg

今年も立春(2月4~18日)が過ぎましたが、まだまだ寒い日が続いていますね。
この時期のおうち時間を有意義に過ごす飲み物として今、『ホットワイン』が注目されているのを知っていますか?
今回は、欧州の秋冬には欠かせない飲み物。しかも手軽に作れて美味しい『ホットワイン』をご紹介しますよ。

奥が深いぞっ!ホットワイン

ホットワインの記述は古くは2世紀まで遡れるそうです。
古くなったり、出来が良くないワインを無駄にしないために甘味やスパイスを入れて保存性や味を調えて飲んでいたことが始まりとされています。
『もったいない』の走りともいえますね!
そして中世からルネッサンス期を経て嗜好品へと変わり、ヨーロッパの寒い時期には欠かせない飲み物となったんです。

元は保存性を高めることが目的だったり、薬だったりしたものが庶民の嗜好品へと変わっていく。。。これ、お酒の歴史あるあるですね。

そんなホットワインはヨーロッパでは様々に呼ばれています。
ドイツやオーストリアでは「グリューワイン」。
フランスでは「ヴァン・ショー」。
北欧では「グレッグ」。
英語では「(ホット)モルドワイン」。
日本では『温めたワイン』という意味でホットワインという呼び名が一般的になりました。

https://sakepal.jp/wp-content/uploads/2021/07/ぱ-300x300.jpg

もし、寒い季節に海外旅行でヨーロッパに行ったときはご当地の呼び名で注文してみてくださいね。

温まるだけでじゃない!ホットワイン

ホットワインは温めるだけではなく、材料としてリンゴ・オレンジなどの果実やスパイス類を使用します。
スパイス類では主にシナモン、スターアニス、クローブなどが一般的で、スーパーの食品売り場でもよく見かける物ばかりですね。
実は上記に挙げたものは、東洋では漢方医学で用いられる『生薬』としても重宝されていることをご存じですか?

ご覧の通り、胃腸の働きを良くしたり、体を内側から温めることで寒い時期の体の機能を整える効果があるんです。
これらは漢方薬でもお馴染みのものばかりなので、美味しく取り入れて寒い時期を乗り切りましょう。
だけどアルコールを含むことには変わりありませんので飲み過ぎにはご注意を!

https://sakepal.jp/wp-content/uploads/2021/07/ぱ-300x300.jpg

今回は温めたワインを紹介していますが、ワインは飲む時の『温度』によって大きく味わいが異なります。
ワインと温度の深い関係を知りたい方はこちらの記事もご覧ください!

◇合わせて読みたい!
ワインのタイプ別オススメ温度

手軽に作ろうっ!ホットワイン

近年、日本でのホットワインの楽しみ方は多様化しています。
自分好みのオリジナルホットワインを作って、おうち時間をゆっくり過ごしたり。
密にならないように、キャンプやグランピングでホットワイン作ったり。
スキー場でノンアルコールのホットワインを提供して温まってもらったり。

というわけで、続いては自宅で作れる簡単ホットワインレシピをご紹介します!
手軽に作れますので、ぜひ試してみてくださいね。

<超ド定番のホットワインレシピ>
[材料(2杯分)]
赤ワイン × 300ml
砂糖 × 大さじ1~1.5
レモン × 1/4個
シナモンスティック × 1本
クローブ(ホール) × 3粒くらい
[作り方]
①材料を全部鍋に入れて中火にかけて沸騰直前で火を止める
➁そのままマグカップか耐熱グラスに注げば完成
※茶こしなどでクローブなどを取り除いてもO.K!

<ノンアルコールでも美味しい!ホットワインレシピ>
[材料] 約2杯分
赤ワイン × 300ml
ホワイトラム酒(日本酒でも可) × 大さじ1
はちみつ × 大さじ2
オレンジ(みかんでも可) × 2個
シナモンスティック × 1本
クローブ(ホール) × 3粒
しょうが × 輪切り3枚
[作り方]
①オレンジは1㎝くらいの輪切りにする
➁鍋に赤ワイン、ラム酒を入れて沸かしてアルコールを飛ばす
※アルコールをお好みで残しても美味しいよ!
➂はちみつ、オレンジ、スパイス、しょうがを加えて弱火で3分程煮込んで完成

<手軽の極み!ホットワインレシピ>
[材料] 約2杯分
赤ワイン × 300ml
オレンジマーマレード × 小さじ3
[作り方]
①材料を全部鍋に入れて中火にかけて沸騰直前で火を止める
➁そのままマグカップか耐熱グラスに注げば完成
※マーマレードはお好みで調節してね

以上が材料から作るタイプのホットワインレシピです。
自分好みの味わいが作れることがホットワインの魅力なので、材料を変えてみたり、白ワインやロゼワインを使ってみたり、いろいろ試せる楽しさがありますよね。

他には、普通のワインのようにボトルに入った「温めるだけのホットワイン」やティーバッグタイプも人気です。
特にボトルタイプの「温めるだけのホットワイン」は、秋になると特集が組まれたり、特設の販売コーナーが設けられたりするなど、注目度は年々高まっているんですよ。

いかがだったでしょうか。
ホットワインは、ヨーロッパでは古くから愛されている飲み物であり、日本でも近年では手軽に美味しく楽しむことが出来る飲み物になってきました。
暦の上では春ですが、まだまだ冷えるこの時期。
ホットワインで体も心も温まってみませんか?

【参考】
・酒販ニュース(第2107号/2021年12月1日)
・新訂ワインの基(全日本ソムリエ連盟(ANSA))
【注意事項】
・記事、データ等の著作権その他一切の権利は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に帰属します。
・記事・データ等は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。

ライター紹介🍶

さんちゃそ
作って食べて飲むことが、趣味であり人生最大の楽しみ。唎酒師、ソムリエの資格保持者。
その過程で学んだ副産物を「知識のメモ」として記事に残しています。

日本酒をもっと知りたい人におすすめの書籍や資格情報

 

関連記事