日本酒まずはここから! 1銘柄1豆知識 ~蔵人の自慢酒 純米吟醸酒 五割精米(下関酒造)~

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『日本酒にあまり詳しくない方にとっては、「銘柄や酒蔵がどうっていうのがわからないから、日本酒って何だか手を出しづらい」と敬遠してしまうかもしれません。
「日本酒まずはここから!」のコーナーでは毎回おすすめの銘柄をひとつご紹介します。これを読んで、「1銘柄1豆知識」から知っていることを増やしてみませんか?

いきなり製法について覚えたり杜氏さんの名前を覚えたりする必要はないのです。まずは視覚から、そして特徴的なこだわりなどを知ることでその日本酒に対して「飲んでみたいな」と思っていただけたら嬉しいです。

今回ご紹介する「蔵人の自慢酒 純米吟醸酒 五割精米」は下関酒造のお酒。その特徴は、ワイン好きの方におすすめしたい、軽やかで酸味のある日本酒!です。

「下関酒造」とは

※画像:下関酒造公式サイトより(2022年5月10日現在)

下関酒造は山口県下関市にある創業間もなく100年(!)を迎える酒蔵です。1923年(大正12年)から下関にて日本酒作りを行っており、「関娘」という日本酒が有名です。また、下関名物の「ふぐ」を使った「ひれ酒」の商品を販売しており、従来はお店でしか提供できなかった「ひれ酒」を自宅でも楽しめるようにしたのは下関酒造の大きな功績なんです!

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ひれ酒、大好きです!おうちでも楽しめるようになったのは下関酒造のおかげなんだね!

※画像:下関酒造公式サイトより(2022年5月10日現在)

さらに、酒蔵には隣接する直売所とカフェ酒庵「空」があり、お酒の試飲も可能。実は創業以来の建物を改築しているというから、その雰囲気もかなりノスタルジックです。
カフェには大吟醸の酒粕使用の「チーズケーキ」や甘酒を使用したスイーツ、「きき酒セット」など、お酒好きにはたまらないメニューが豊富です。

「蔵人の自慢酒 純米吟醸酒 五割精米」の美味しい飲み方

※画像:下関酒造公式サイトより(2022年5月10日現在)

そんな下関酒造が作るのは「蔵人の自慢酒 純米吟醸酒 五割精米」。こちらの日本酒は昔ながらの製法……だけでなく、蔵のスタッフの中でも若い方が酒質から設計し、世界に通用する日本酒を目指して作り上げたもの。「LONDON SAKE CHALLENGE 2019」で純米吟醸「蔵人の自慢酒」がプラチナ賞(最高位賞)、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード プレミアム純米部門」では2018年と2019年の2年連続で最高金賞を受賞。そして「広島国税局清酒鑑評会吟醸酒部門」でも優等賞を受賞するなど様々な賞を受賞していることからも評価の高いお酒だということがわかると思います!

使用しているのは山田錦という酒米です。山田錦は多くの日本酒で使用されていますが、「蔵人の自慢酒 純米吟醸酒 五割精米」に使用している山田錦は地元下関の契約農家さんが下関酒造専用に栽培したものなのだそう。さらに仕込み水は地下160mから大変な苦労をして組み上げた伏流水!とても柔らかい中軟水なので日本酒の口当たりがとても柔らかくなるんです。

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お米と水で味が繊細に変化するのが日本酒なんだよね!

そんなこだわりを持って作られた「蔵人の自慢酒 純米吟醸酒 五割精米」は清涼感がありみずみずしい香りが特徴。味わいは完熟したライムや柚子、グレープフルーツなどにほんのりレモングラスのような苦みを感じます。
飲み口は前半がなめらかで、後半はシャープ。だけどそこまでキレ味がありすぎるわけではなく、最後まで軽やかに飲める日本酒です。軽やかな甘味と酸味のため、イタリアンやフレンチが好きな人、そしてワインが好きな人におすすめです!

8℃くらいにひんやりと冷やすことで軽やかな甘味と酸味をより美味しく感じることができます。酒器はちょっと広めのワイングラスに注ぐことで香りも楽しめつつ、オシャレに飲めるのがポイント。

イタリアンやフレンチテイストの魚介類や野菜類にペアリングして飲むとよりマッチすると思います。もちろん、下関といえば、うに料理・ふぐ料理・くじら料理・あんこう料理・いか料理など、日本酒に合う料理が有名な土地。これらの料理を楽しむ際にもぜひ「蔵人の自慢酒」と合わせて楽しんでみてくださいね。

【DATA】蔵人の自慢酒 純米吟醸酒 五割精米
酒質:純米吟醸酒
アルコール分:16%
精米歩合:50%
容量: 720mL
下関酒造オンラインショップより(2022年5月11日現在)

【参考】
下関酒造公式サイト
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ライター紹介🍶

松本果歩
恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、
社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。
お酒好きが高じて国際唎酒師の資格を取得、日本酒のお店でも働いています。
Twitter:@KA_HO_MA

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