成人していても、お酒は飲んじゃダメ?!お酒は20歳になってから。

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2022年4月1日から「成人」が20歳から18歳に変わりましたが……?

「日本酒オタクのあゆみせんせい」こと、藤代あゆみです。日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(通称:SSI)の国際唎酒師・日本酒学講師・酒匠の資格をもっていて、世界の20以上の国と地域の方々と共に日本酒で乾杯してきました。

日本酒をもっと気軽に、楽しく飲めるように!と日々活動をしている私ですが、今日はちょっとだけ堅いお話。今年(2022年)の4月に変わった「とある法律」に関することです。
 

2022年4月から18歳で大人に!

明治時代から約140年間、日本における大人(成年年齢)は20歳でした。しかし、今年の4月からは18歳で大人になります。18歳になったら、携帯電話を契約できたり、クレジットカードを作れたり、自分の意思で決定できることとなります。
ということは、「大人の飲み物」なんて言われるお酒って、18歳になったら飲めるんだ!と思う人もいるかもしれません。
しかし、飲酒や喫煙については、これからも20歳未満は嗜んではいけないという法律です。

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20歳未満の人、20歳以上の人も、法律はしっかり守りましょう!

未成年の飲酒は禁じられています、はダメ?!

「未成年の飲酒は禁じられています」みたいな表現ってよくありますよね。でも、実はこれNGなんです。さっきまで、法律は守りましょうって言ってたくせに!と混乱させてしまったらすみません。

「未成年の飲酒は禁じられている」=「成年の飲酒はOK」という意味になってしまいますよね。冒頭に書きましたが、今は18歳と19歳も成年扱いです。とすると、この年齢の人たちもお酒を飲んでいいことになってしまいます。

ですから、お酒に関しては、「20歳未満の飲酒は禁じられています」のように、必ず年齢を明確にしないといけないのです。これを読んでいる20歳以上のあなた、もし近くにお酒があったらラベルや表示などをよく見てみてください。「お酒は20歳になってから」など、商品にはちゃーんと年齢のことが書いてあるんですよ。
飲食店で働いていたり、お酒を売る仕事をしている方は、今一度、お店の表記に「20歳」という年齢がしっかり書かれているかどうか、改めてチェックしてみてくださいね!

世界の飲酒年齢事情

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20歳未満が飲酒禁止なのは日本だけなのかな……?

国際唎酒師として、世界のいろいろなところで乾杯してきた私。日本を出れば、20歳未満であっても飲酒することが法律上許可されている国もあります。
例えば、私が約7年住んだシンガポールでは、18歳以上であれば、お酒を飲むことが法律上許可されています。(注記事項:本記事では、諸外国において20歳未満であっても飲酒等が法律で許されていることを記していますが、20歳未満の飲酒を勧める目的はありません。)ですから、シンガポールで日本酒の唎酒会をしたときは、18歳や19歳の若者と共に日本酒で乾杯したこともあります。一方で、アメリカのほとんどの州では、21歳以上にならないとお酒を飲むことができない法律です。また、フランスでは、16歳以上であれば、ビールやワイン等を飲むことができますが、アルコール度数の高い蒸留酒は、18歳以上でないと飲めないといった区切りがあることも。世界にはいろいろなお酒のルールがあるんです!

日本酒を世界に広める知識とスキルをもつ国際唎酒師を目指す人は、日本だけでなく、世界のお酒の事情や法律も確認していきましょうね。

また、繰り返しになりますが、日本では18歳から成人とはいえ、お酒を飲んでいいのは20歳からです。「シンガポールは18歳から飲んでいいんだから、自分も!」なんて、18歳・19歳の皆さんは考えたらダメですよ。法律は守りましょう。

飲んでもいいけど、飲みすぎ注意!

20歳以上だから、お酒を飲んでも大丈夫!だからといって、ハメを外して飲み過ぎないように気をつけたいですね。二日酔いって本当に悲惨です・・・。(自戒の意味も込めながら)

お酒は楽しく飲むのが一番です。自分が飲める量をちゃんと把握するのはもちろん、お酒を飲むときは、お水も忘れずに飲みましょう。

#教えてさけぱる

前連載「木曜日は日本酒で乾杯!」では、6回に渡って日本酒と英語の記事を書いてきましたが、木曜日以外もたくさん日本酒を飲んでいた私(笑)今後は、月に2回くらい、日本酒を中心にさまざまなトピックを書かせていただくこととなりました。やったー!

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【参考】
・『新訂 日本酒の基』(NPO法人FBO)
【注意事項】
・記事、データ等の著作権その他一切の権利は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に帰属します。
・記事・データ等は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。

ライター紹介🍶

藤代あゆみ
平成元年、東京生まれ、共立女子大学文芸学部劇芸術コース卒。日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)公認国際唎酒師・日本酒学講師・酒匠。「日本酒オタクのあゆみせんせい」として、シンガポールを中心に、アジア、オセアニア、ヨーロッパ、北米、南米など世界20カ国以上の人に向けて日本酒を広める活動を経験。好きな漫画は『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(平尾アウリ著、徳間書店)
Official Website:https://www.ayumi-and-sake.tokyo/
Twitter:@ayumi_and_sake
Instagram:@ayumi_and_sake
noteサークル:https://note.com/ayumi_and_sake/circle

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