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日本酒の唎酒ってどうやるの?お酒がもっと楽しくなるプロの技 ー木曜日は日本酒で乾杯 最終回ー

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いよいよこの“木曜日は日本酒で乾杯”も、ついに最終回!

“木曜日は日本酒で乾杯”なあなたも、日本酒を通じて、すっかりお酒に詳しくなったのではないでしょうか。
「日本酒オタクのあゆみせんせい」こと、SSI公認国際唎酒師・日本酒学講師・酒匠の私、藤代あゆみが、今回は日本酒のプロがおこなう唎酒の方法をご紹介します。

 

唎酒って何?

「唎酒(ききさけ)」というと、目隠しをして日本酒を飲んで、その銘柄を当てる!なんてイメージをお持ちかもしれせん。
しかし、「唎酒(ききさけ)」の英語は”Tasting”(テイスティング)、つまり、味わいを確認することです。目隠しをしておこなう”Tasting”(テイスティング)のことは”Blind tasitng”(ブラインド・テイスティング)といいます。
この連載では、何度か書いてきましたが、日本酒を英語で学ぶと、意味がわかりやすいことも多いですね。

日本酒をもっと楽しめるプロのテイスティング

日本酒を飲む行為は、広い意味では”Tasting”(テイスティング)といえます。味わいの確認ですからね!私も、日本酒のプロとして、高い意識をもっているので、毎晩の「テイスティング」を欠かしません(笑)
さて、プロによる”Tasting”(テイスティング)は、非常に論理的かつ客観的におこなわれ、大きくわけると4つのステップがあります。
プロほど細かく”Tasting”(テイスティング)をしなくても、同じステップを踏むと、より日本酒を楽しめますよ。

① Appearance(アピアランス):見た目
日本酒はどこからどうみても液体ですね。ここでいう見た目とは、透明なのか濁っているのか、無色なのか黄色味がかっているか、などのことを指しています。
まずは、目で日本酒を楽しみます。

② Aroma(アロマ):香り
香りが高いのか、低いのか、ということに加えて、どのような香りがするのか、ということも確認します。よく、ソムリエの人がかっこいい表現をしていますよね。
日本酒はお米からつくられていますが、フルーツのような香りがすることもあれば、キノコのような香りがすることもあり、非常に奥深いポイントです。
目の次は、鼻で日本酒を楽しむのです。

③ Flavor (フレーヴァー):味
日本酒を選ぶときに「辛口」か「甘口」かを重視する人も多いでしょう!甘口は”Sweet”(スウィート)、辛口は”Dry”(ドライ)と英語で表現します。
辛いって”Spicy”(スパイシー)じゃなかったの?と思われるかもしれませんが、日本酒の辛口というのは、”Not sweet”(ノット・スウィート)、つまり甘くないことを指しています。唐辛子やわさびの辛さとは違うのです。
また、甘口・辛口といった味の確認もいいですが、このステップでは口で日本酒を楽しみます。ですから、さらっとしていて飲みやすいとか、まろやかだ、なんていう”Texture”(テクスチャー/触感)も確認します。
飲み込んだ後に、日本酒の味が口に残るのか、それともキレがよくすっきりとしているのかなども楽しみます。飲み込んだ後も楽しめるなんて、酒飲みとしては最高ではありませんか?

④ 上記3つを通じてその日本酒の個性を見出す
最後に、ここがプロの腕の見せ所です。目で見て、鼻で感じて、口で味わって、存分に日本酒を楽しんだあとは、これらを総合評価します。
その日本酒らしさを見出す、つまり個性を見つけるのです。

美味しい vs. 美味しくない

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プロのテイスティングの方法をご紹介しましたが、お気付きでしょうか?

テイスティングの際に、「美味しい」か、「美味しくない」かは判断しないのです。あくまで、その日本酒の個性を見つけて楽しむ、これがテイスティングです。
人にもそれぞれ個性があって、馬が合う人も入れば、合わない人もいるように、あなたがおいしいと思う日本酒でも、中にはおいしくないと感じる人もいます。逆も然りで、あなたは好みじゃないお酒でも、そのお酒が大好きな人だっているのです。
日本酒のプロである唎酒師は、自分が好きか嫌いかではなく、その日本酒の個性を見出して、お客様などの好みに合わせた提供をすることを心がけています。

とはいえ、自分が日本酒を楽しむのであれば、自分の好みの味を楽しみたいですよね!
そんなときは、日本酒を飲むことを通じて、前回ご紹介した4タイプのうち、どれが好きなのかを把握すると、飲みたい日本酒に出会える確率があがりますよ。

“木曜日は日本酒で乾杯”のおわりに

全6回にわたる“木曜日は日本酒で乾杯”はお楽しみいただけましたでしょうか?
海外の飲酒事情や、世界のいろいろなお酒、熱燗について、日本酒とワインとの比較に、日本酒の選び方、そして日本酒をもっと楽しく飲む方法まで、幅広くご紹介してまいりました。日本酒は難しいと思う方も多いですが、英語で説明した方が、しっくりくることもありましたね。

私は、日本酒の専門家ですが、お酒そのものが大好きなので、日本酒以外もたくさん飲んでいます。
もし、あなたが日本酒好きならば、この連載を通じて、もっと楽しく飲んでもらえたらと思いますし、日本酒がそこまで…のあなたであれば、これから日本酒を飲む機会が少しでも増えてくれたら嬉しく思います。

連載はここまでですが、私のTwitterやInstagram、noteでは日本酒に関する情報を発信しています。日本酒のことをもっと知りたい方は、ぜひ覗いてみてくださいね。それでは皆さん、またお会いしましょう!

#木曜日は日本酒で乾杯 でお酒の時間を盛り上げよう!

隔週木曜日に更新を予定しているこの連載では、「明日」が休みのあなたに、そして明日あと一日働けば休みというあなたにも、もっと楽しくお酒を飲んでいただけるヒントをお伝えしてきました。

こちらの記事を読んで、今日は日本酒で乾杯しようかな! と思った方は、ぜひTwitterやInstagramなどで#木曜日は日本酒で乾杯をつけて投稿してくださいね!

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一緒にお酒を飲む時間を盛り上げていきましょう〜!

【参考】
・『新訂 日本酒の基』(NPO法人FBO)
【注意事項】
・記事、データ等の著作権その他一切の権利は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に帰属します。
・記事・データ等は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。

ライター紹介🍶

藤代あゆみ
平成元年、東京生まれ、共立女子大学文芸学部劇芸術コース卒。日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)公認国際唎酒師・日本酒学講師・酒匠。「日本酒オタクのあゆみせんせい」として、シンガポールを中心に、アジア、オセアニア、ヨーロッパ、北米、南米など世界20カ国以上の人に向けて日本酒を広める活動を経験。好きな漫画は『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(平尾アウリ著、徳間書店)
Official Website:https://www.ayumi-and-sake.tokyo/
Twitter:@ayumi_and_sake
Instagram:@ayumi_and_sake
noteサークル:https://note.com/ayumi_and_sake/circle

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