深まる秋!栗の料理と栗焼酎!じっくり味わう至福の時間

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皆さん、初めまして。SSI研究室専属テイスター・酒匠・日本酒学講師・唎酒師・焼酎唎酒師・J.S.A SAKE DlPLOMAの吉川亜樹です。
関西を中心にタレントとしてテレビ・ラジオに出演中!
この他にも、日本酒専門YouTubeチャンネル「日本酒女子のSAKE」講座で日本酒の魅力などをわかりやすくお伝えしています。

皆さんは栗焼酎を飲んだことはありますか?

意外とご存じない方が多いことに驚きました。
私は、関西でラジオの情報ワイド番組のパーソナリティをさせていただいています。先日、その番組の中で栗焼酎と栗料理のお話をしたところ、リスナーの皆さんから「栗焼酎を初めて知りました」というメッセージがたくさん寄せられました。

番組で共演しているコメンテーターの料理の鉄人の方も、飲んだことがなかったとか。
お酒に詳しいメインパーソナリティの方は知っていましたが、意外と栗焼酎の知名度は低いようです。

そもそも焼酎は、穀物だけなく、野菜や果実などさまざまな原材料から造られています。その数約40種類。芋や麦、米だけでなく、紫蘇や黒糖、たまねぎ、牛乳などなど、数え上げればキリがありません。
栗焼酎は、もちろん栗を主原料としています。全国各地で造られていますが、特に四国各県のものが有名です。

そもそも、栗焼酎が初めて造られたのは、昭和50年代の半ば頃。愛媛県の山深いところで、地元の特産の栗を使った町おこしができないかと誕生しました。
仕込みは栗の収穫に合わせて9月から11月頃まで行われます。殻のまま蒸した栗を割って中身だけを取り出します。
使われる麹ですが、麦麹のほかに米麹などもあるとか。長期熟成の栗焼酎もあったりと、味わいの幅はとても広いのです。
関西では、兵庫県のブランド栗である「丹波栗」を使った贅沢な栗焼酎などもあります。

さてここで、栗のトリビアその1

食用の栗には、大きく分けて4種類あるのをご存じですか?
まず、「和栗」。これは、日本のシバグリを元に品種改良されたもので、粒が大きく、甘さは控えめですが、ねっとりとした味わいが特徴です。
先ほどご紹介した「丹波栗」などは最高級のブランド栗として有名ですが、岐阜県などの銘菓「栗きんとん」もやはり和栗を使っていて、優しい甘さの虜になってしまいます。

続いて、「洋栗」。これは、マロンとも呼ばれ、ヨーロッパを中心に生産されています。
実がしまっていて、焼き栗やマロングラッセに使われます。

そして、「中国栗」。天津甘栗としてお馴染みのアレです。小ぶりで実は堅めですが、甘味が強く、皮が剝きやすいという特徴があります。ちなみに、天津甘栗は、本場天津では売っていないとか。日本でアレンジされたものなんですね!

最後は、「アメリカ栗」。これは、幻の栗とも言われ、とても風味が良く美味しいらしいのですが、病害虫の被害を受けて、今ではほとんど見られません。
ひとくちに栗といっても、いろいろあって「ビックリ」ですね!

さて、そんな栗の中から、和栗を使った焼酎ですが、味わいの特徴は、一言でいえば「癖がなくて飲みやすい」ということになります。
焼酎は、原材料の香りが前面に出るものが多いのですが、栗焼酎は意外に栗の香りの主張が穏やか。後味に、ほのかな栗の甘味が広がります。 焼酎をこれまで飲んだことがないという方や、芋焼酎は癖があって苦手という方に、ぜひトライしてもらいたい焼酎の一つです。
料理にも合わせやすく、先述の番組では、合鴨のスモークをスタジオに用意しました。まずは、オンザロックで味わい、続いて炭酸で割って酎ハイにしたのですが、どちらも絶妙のマリアージュ。出演者全員「これは合う!」と絶賛でした。 こうした燻製系の食べ物はもちろん、チーズなどとの相性も抜群です。 実はスタジオには、もう一つ「栗の渋皮煮」をお持ちしました。これは、いわゆる「同調」という合わせ方で、秋を感じる組み合わせです。

ここで栗のトリビアその2

皆さんは、全国の都道府県の中で栗の生産量が圧倒的に多いのはどこだかご存知でしょうか?正解は「茨城県」、ちょっと意外ですよね。
実は、茨城県は朝晩の寒暖差や土壌の水はけなど、栗の栽培に適していて、明治30年ごろから盛んに作られていたそうです。全県の面積の約184分の1が栗畑になっていると言いますから、これは凄いですよね。

これから年末年始。おせちにも欠かせない栗ですが、ぜひ栗焼酎とペアリングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

【参考】
・『新訂 日本酒の基』(NPO法人FBO)
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ライター紹介🍶

吉川亜樹
SAKEタレント
大阪生まれ、大阪育ち。関西学院大学社会学部卒。初代ミス関西学院大グランプリ。
酒匠、日本酒学講師、J.S.A SAKE DIPROMA 、SSI研究室専属テイスター
関西を中心にテレビやラジオ、雑誌媒体などに出演する傍らシンポジウムのパネラーなどとしても活躍中!
YouTube『日本酒女子のSAKE講座』で日本酒の魅力を発信中!
2021年末、念願の酒販免許を取得「SAKE-AKI‘S STORE」開設!
日本酒のプロデュースや定期的な日本酒ペアリング会なども主催!

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