HOME 記事 日本酒を知る・学ぶ 日本酒の上手な保存方法とは 日本酒の上手な保存方法とは 2021.09.23日本酒を知る・学ぶ 本酒は品質が変化しやすいデリケートな酒です。「日本酒の匂いが嫌い」とか「日本酒は臭い」という人は、もしかすると品質が劣化した日本酒を飲んだのかもしれません。どんなに上質な日本酒を手に入れても、保存管理が悪ければせっかくの香りや味が台無しになってしまいます。 では、そのデリケートな日本酒をおいしいままで保存するポイントをご紹介しましょう。 その1~紫外線を遮断する 紫外線は日本酒の大敵。特に太陽光を浴びると、ほんの数時間で色が付き、日光臭という、焦げたような臭いがします。光源の理想はLEDや白熱球。蛍光灯は紫外線を出すものがあるので、要注意です。 また、ボトルの色によって紫外線の吸収率は違います。色が薄いほど紫外線を吸着しやすいので、紫外線対策を優先するなら、紙パックが一番効果的です。 その2~低温で保存する 日本酒を常温(20〜25 ℃)以上の場所に置きっぱなしにすると、熱のダメージを受けて、「老香(ひねか)」という嫌な臭いになるので、10℃以下の冷蔵庫で保管するのが理想です(生酒などは5℃以下や0℃以下での超低温保存をすすめる蔵元もあります)。 もし常温で売られている日本酒を購入したとしても、保存する時は必ず冷蔵しましょう。一升瓶のように冷蔵庫に入らない場合は、できるだけ気温の低い場所で保存し、早めに飲みましょう。 その3~振動や匂いに留意して 発泡性清酒や、スパークリング日本酒のように、炭酸ガス入りの日本酒は衝撃で噴き出してしまう恐れがあるので、注意しましょう。にごり酒、滓酒のように固形分が残った日本酒も、振動を与えないように注意が必要です。 日本酒は、チーズなど匂いの強い食品類とは別に保存しておきましょう。また、日本酒はワインのようにコルク栓を使用していないので、ボトルを横に寝かせたり、冷蔵庫内を高湿度に設定しなくても大丈夫です。むしろ、寝かせたり高湿度に設定すると、ラベルやキャップ部分が錆びるリスクが高まります。 日本酒の保存管理でよくある質問にお答えします! Q1:日本酒に賞味期限はあるの? A1. 基本的に未開封のアルコール飲料には賞味期限(または消費期限)はありませんが、正しい保存管理ができていないとまずくなります。また、正しい保存管理をしていても、お酒は時間の経過とともに熟成するので、熟成に向くのか向かないかを見極めることも大切です。日本酒のラベルに書かれている日付は、日本酒を瓶に詰めて出荷できる状態にした製造年月日なので、賞味期限ではありません。お間違いなく! Q2:開栓した日本酒は、いつまで飲めるの? A2. これは日本酒の種類や保存状態によって違うので、なかなか悩ましい質問。1~2日で変化する日本酒もあれば、数カ月間変わらない日本酒もあります(もちろん、正しく保存することが条件)。早めに飲むに越したことはありませんが、小瓶に移し替えたり、専用の器具で中の空気を抜いたりしてリスクは減らせます。特に早めに飲んだ方が良いのは、スパークリングタイプや生酒などです。 Q3:家で長年置いておけば、古酒になるの? A3. 古酒になりますが、品質は保証できません。古酒を製造する蔵元では、まず熟成に向く日本酒を選び、温度、湿度など適切な熟成条件を整え、ブレンドすべきかを見極め、手間とコストをかけて古酒に仕上げます。家で寝かせても熟成は進みますが、どんな味わいの古酒ができるかはわからないのです。 【参考】 ・『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』(NPO法人FBO) 【注意事項】 ・記事、データ等の著作権その他一切の権利は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に帰属します。 ・記事・データ等は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。 ライター紹介🍶 さけぱる編集部 唎酒師の認定団体であるSSIの広報室所属アラサーチームで構成されている、さけぱる編集部です。私たちのような世代の皆さまが、お酒をもっとお洒落に気軽にスマートに楽しめるよう、たくさんの素敵な情報をお届けできるよう頑張ります🍶 日本酒をもっと知りたい人におすすめの書籍や資格情報 Tweet Share RSS この記事のタイトルとURLをコピーする 日本酒を知る・学ぶ ー京都ー秀吉ゆかりの地の「伏し水」ー玉乃光酒造ー ワインのタイプ別オススメ温度