日本酒が楽しくなる資格!「日本酒ライフスペシャリスト」資格、はじまります!

https://sakepal.jp/wp-content/uploads/2021/07/ぱ-300x300.jpg

今年6月から「日本酒ライフスペシャリスト」という資格が始まります!
どんな資格なの?日本酒検定や唎酒師とはどう違うの?早速見ていきましょう!

日本酒ライフスペシャリストとは

日本酒ライフスペシャリストとは日本酒の特徴や魅力を知り、自分自身が日本酒をより楽しめるだけなく、日本酒を通じて周りの人の生活を豊かにする資格です。

日本酒検定は日本酒の歴史や知識を知ることができる資格、そして唎酒師は比較的提供者(酒屋さんや飲食店従事者など)向けの資格です。一方で日本酒ライフスペシャリストは日本酒好きな方がより充実した知識を得ることでより日本酒を楽しむことができるもの。さらに周囲の方に日本酒の魅力を伝え、喜んでもらえることを目指しています。

資格取得までの流れとしては、下記の通りです。
1、申込(4/3~開始)
2、事前学習
3、講習会参加(第1回6月24日(土)・第2回10月21日(土))
4、復習、試験対策
5、試験(7月15日(日)・17日(火)
8月8日(水)・12日(日)
9月26日(土)・27日(日)のいずれかで受験)
6、合否判定・資格認定

講習会・試験会場:FBOアカデミー東京校(東京都文京区小石川1-15-17 TN小石川ビル7階)
受講料受験料/認定料:55,000円(税込)

日本酒ライフスペシャリスト資格を取得してみた!

今回は特別に日本酒ライフスペシャリストのメディア向け講習会に参加してきました!
どのような講義内容なのか?気になる方は参考にしてみてくださいね。

会場に着くとテーブルの上にはテキストなどがずらり。

会場内には酒米の見本もありました!

様々な酒器もあり、イメージが沸きます!

タイムスケジュールはこのようになっています!

【日本酒を知る/ラベルを読む】

まずは、日本酒の基本についてSSI研究室長の長田卓さんが講義します。
「普通酒」と良く聞くけれど、どういうお酒のことなの?「普通」ってなに?といったことへのアンサーや、「醸造アルコールとは?悪なのか?」という、なんとなく気になっていたことが解決する内容でした。

ちなみに「醸造アルコール」とはサトウキビ類から造った蒸留酒のことで、吟醸香と呼ばれるフルーティーな香気成分を引き出したり、軽快・ドライな口当たりを引き出したりする効果があるのだそう。こういうことが知れると、今後はラベルを見ただけでなんとなくお酒の味がイメージできるようになれそうです。

さらに、日本酒の瓶に記載されている「製造年月」についての解説も。実は2023年1月にそのルールが変わったそうで、その理由などタイムリーな話題もありました!難しそうなイメージの日本酒の知識も長田さんが話すと裏話を聞いているようなワクワクがあります。

【日本酒のペアリングランチ】

続いてはコンラッド東京の北原康行さんが日本酒のテイスティングや味わいについて講義します。

北原さんによると日本には四季があり季節行事があるので、お酒単体ではなく季節と関連づけて飲み分けることでより楽しめるようになるのだそう。料理や温度帯も大事なのが日本酒で、お酒の中でも唯一「酒単体の温度を変えて楽しめる」というコメントには納得してしまいました。

そしてテイスティングです!日本酒はその香りや味わいで4タイプに分けることができます。まずは4タイプそれぞれの香りと味をチェックしました。テイスティングのポイントは、まず外観をチェック→香りを感じ→味わいを確かめるということ。そうして自分の好みに合うのか、この味でこの価格は納得感があるか?を確認していきます。

北原さんならではのテイスティングのポイントは、難しく考えすぎずに楽しみながら「誰とどんな風に飲もうかな」と考えること。そしてどんな料理に合うかを考えることだと教えてもらいました。

さらに出汁を使って「旨味」面白い実験。
昆布とかつおの出汁をそれぞれ味わったのち、混ぜて飲んでみると、4タイプの中でも「醇酒」に合う味になりました。旨味成分と相性が良いのが「醇酒」なのですね。さらに、すだちを絞って飲んでみると清涼感が加わり、4タイプの中でも「薫酒」と合う味に。料理に別のものを加えるだけでも合わせる日本酒の種類が変わってくることに驚きです。

そしていよいよ料理とのペアリングを行います。それぞれの食材とどのタイプの日本酒が合うのかを1つずつ検証していきます。

たとえば蒸し野菜は「爽酒・薫酒」に合わせることでその甘味と素材の旨味を感じることができます。日本酒には素材そのものの味を引き立たせることができるんですね。さらに塩辛やたたみイワシなどは「醇酒」と合わせることで生臭さが消え、より味わい深くなります。合わせる食材の中にチーズもあったのは意外ですが、実は日本酒とも相性が良いというのは発見でした。また、羊羹は「醇酒・熟酒」と合わせると酸味ばかりが際立ちイマイチ?なのに、「葷酒」と合わせると不思議なことにとても美味しい!同じ食材でも合わせる日本酒の種類を変えることでこんなにも感じ方が変わるのは発見でしたね。

【日本酒の造りに迫る/日本酒の原料「米」と「水」を学ぶ】

続いては、株式会社せんきんで杜氏兼常務取締役を務める薄井真人さんによる日本酒造りの講義。
まずはせんきんで使用している仕込み水(軟水)とコントレックス(硬水)を飲み比べてみることに。その違いや適したシーンなどについて教わりました。酒蔵の仕込み水は軟水が多いのだそうです。

【基調講演 日本酒を生かす器について】

さらに生酛の日本酒とそうでない日本酒を飲み比べ。「生酛」のお酒もよく目にしますが、その味をはっきりと説明することができなかったので、飲み比べてみることで改めてその違いを知れたと思います!さらに薄井さんが日本酒造りで最も大切にしていることなどについて聞くことができました。なかなか杜氏の方にお会いする機会はないので、かなり贅沢な時間ですね。

ちなみに、事前学習教材としてせんきんの「映像蔵元見学」の動画を見ることができます。こちらも薄井さんの解説付きです!

1つ目の基調講演は、「KAGO」などの錫製品で有名な株式会社能作の能作千春さんのお話です。錫の特徴や、酒器選びのポイントをオンラインで学ぶことができました。

【基調講演 日本酒と健康】

2つ目の基調講演は日本酒学講師の関口もえさんによる、健康にお酒を楽しむための話です。アルコールが体内でどのように吸収されるかを知り、さらに一緒に食べるおつまみを工夫することで身体への悪影響や二日酔いなどを防ぐことができるのですね!たとえばお酒を飲む前後にコップ1杯の水を飲むこと、そして飲酒中も酒と同量の水を飲むだけでかなり変わるのだそう。

資格認定!記念品が豪華すぎた!

その後、試験を受け、合格基準を満たせば「日本酒ライフスペシャリスト」に認定されます!

認定証書とカード型の認定章、そして記念品をもらいました。

合格記念品は、なんと錫のぐい呑み!豪華すぎます。

「日本酒ライフスペシャリスト」を通じて日本酒の知識を知ることで、より日本酒を飲むのが楽しみになりました。これからは、一緒に食べる料理やペアリングにも気を配ってみようと思います。さらに、飲み方を工夫することで何歳になってもお酒を楽しめるように健康で居続けたいですね!

そんな「日本酒ライフスペシャリスト」は4月3日から申し込み受付を開始!
ぜひ一緒に「日本酒ライフスペシャリスト」としてさらに日本酒を楽しみましょう!

ライター紹介🍶

松本果歩
恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、
社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。
お酒好きが高じて国際唎酒師の資格を取得、日本酒のお店でも働いています。
Twitter:@KA_HO_MA

関連記事