甘酒ってお酒なの?実は健康にも美容にも良いスーパードリンク!

https://sakepal.jp/wp-content/uploads/2021/07/ぱ-300x300.jpg

甘酒ってあの神社でお正月にもらえるやつだよね?お酒でしょ?今日は車を運転するから飲めないよ……

甘酒といえば、多くの人が想像するのが「神社でお正月にもらえるやつ」「甘いお酒……?」ではないでしょうか。あまり知られていないようなのですが、実は甘酒は「お酒」ではありません!それどころか健康にも美容にも良いスーパードリンクなんです!
今回はそんな甘酒の魅力に迫ります!

そもそも甘酒とは?

そもそも甘酒とはどうやってつくる飲み物なのでしょうか?甘酒には2種類あります。
「米麴の甘酒」と「酒粕の甘酒」です。

まず一つ目、「米麹の甘酒」は米麴とお米、水が原料でこれらを発酵させてつくります。アルコール分は含まれておらず、お子様や妊娠中の方、車を運転する方でも安心して飲むことができ、米麴を発酵させる過程で豊富な栄養が含まれるのが特徴です。麹菌の作用で米のタンパク質が必須アミノ酸となって豊富に含まれ、ビタミン類も豊富です。さらに主成分のブドウ糖が20%を軽く超すのに、飲み続けても血糖値は上がらず、なんと中性脂肪は減少するという、まさにスーパードリンク!
そのため、「飲む点滴」と言われるほど健康にも美容にも良く、毎日飲み続ける女優さんも多いんです。

二つ目の「酒粕の甘酒」は酒粕を水に溶かし、砂糖を加えてつくります。酒粕を溶かしているので1%ほどアルコール分が含まれることがありますので、乳幼児などには与えない方がよいでしょう。体内の脂肪をくるんで外に出してくれる効果があるので、ダイエット中の方にはおすすめです。

「夏」の季語だけど大寒が「甘酒の日」の不思議

特に米麴の甘酒はとっても栄養が豊富。そのため、俳句の夏の季語として使われていたり、江戸時代ごろから夏になると「甘酒屋さん」が夏バテ予防ドリンクとして売り歩いていたなど、昔から夏の栄養補給対策として親しまれていました。

しかし一方で、1月20日の大寒(1年で最も寒いとされる日)が「甘酒の日」として制定されています。矛盾を感じますが、現代では寒さが厳しくなるこの時期に甘酒の需要が大きく高まることから、森永製菓が制定した記念日なんです。たしかにスーパーやコンビニで甘酒売り場を見かけるのは冬が多いですよね。しかし、冷やして飲むのもおすすめなので、個人的には1年中季節を問わず飲んでほしいです!

どのくらい飲むのが身体に良いのか?

甘酒は身体にも美容にもとても良いのですが、1回飲めばOKというものではありません。発酵食品全般に言えることですが、毎日少量でも良いので飲み続けることでその効果を実感できるようになります。

極端な話、毎日スプーン1杯飲むだけでもOK!しかし、より効果を発揮するのは1日100ml~200ml程度だと言われています。逆に、それ以上飲んでしまうと糖質を摂りすぎてしまうことになるので太ってしまう要因になることもあるので注意が必要です。

「いつ飲むのが良いのか?」という質問もよくあるのですが、基本的には朝でも昼でも夜でもいつ飲んでもOKです!しかし、飲む時間によって効果が微妙に変わってきます。朝飲むと、ブドウ糖の効果により脳がすっきりと目覚めやすくなります。代謝も良くなるのでダイエットが気になる方におすすめです。 昼に飲むと、ブドウ糖とビタミンB1の相乗効果で脳の働きが活発化し、集中力が高まると言われています。そして夜に飲むと、ブドウ糖が1日の疲れを癒してくれます。温めて飲むことで安眠効果も期待できます。

酒蔵が造る“米麹の甘酒”を飲み比べてみよう!

今回は「皆さんがイメージしているよりも、最近はすごく甘酒って進化しているんだよ」ということをお伝えしたく、酒蔵さんが造る、米麹の甘酒2種を飲み比べてみたいと思います。

まずはあの“八海山”の八海醸造がつくっている「麹だけでつくったあまさけ」です。筆者はこれまで100種以上の甘酒を飲んだことがあるのですが、ダントツでこちらはトップ3に入る美味しさです。スーパーでも買える手軽さもポイントが高いです!

ひとくち飲んだ瞬間から感じる濃厚な甘さがとにかく美味しい!甘すぎたりもしないですしダマダマもほとんどなく、変なクセもないので、このあとご紹介するアレンジドリンクにもしやすい甘酒です。

続いては、こちらも有名な日本酒“いづみ橋”の泉橋酒造が造っている甘酒「あまざけ 糀だるま」です。やはり「麹を使う飲み物」という共通点があることから、酒蔵さんが甘酒を造っていることも多く、そして酒蔵さんの造る甘酒はだいたいレべルが高いです!甘酒は普段ほとんど飲まないけれど、日本酒は好き!という方は好きな酒蔵さんの造る甘酒からチャレンジしても良いかもしれません。

飲んだ瞬間から「まさにクエン酸!」というほどのしっかりとした酸味があります。あとから甘さがふわっと香るのでものすごく心地よい酸味なんですね。疲れた時に飲むと元気が出そうです!

……今回は2つのタイプをご紹介しましたが、もしかすると「イメージしていた甘酒と違う!」と驚かれた方も多いかもしれません。最近では温めて飲むよりも冷やして飲むのが主流になっているので、朝のスムージー感覚で飲む方も増えているんですよ!

そのままは飽きた・苦手という方はアレンジで楽しんで!

さて、甘酒の味があまり得意ではない……という方は、アレンジで楽しんでみてはいかがでしょうか?

甘酒×豆乳
甘酒1:豆乳1の割合で混ぜて飲んでみましょう。すっきり飲みたい場合は氷を入れてもOK!
とにかくあっさりと飲めるのが特徴で、甘酒特有の「濃い甘さ」が消えるのが不思議ではあるのですが、ごくごく飲みたい場合や夏などにおすすめのアレンジです。

甘酒×飲むヨーグルト
甘酒1:プレーンヨーグルト1の割合で混ぜて飲んでみましょう。1分程度レンジで加熱してもOK!
ヨーグルトの爽やかな酸味が朝にぴったりです!様々なアレンジの中で最も飲みやすいので甘酒初心者の方におすすめです。どちらも発酵食品なので相乗効果も期待できる気がするのが嬉しい!

甘酒×カルピス
甘酒1:カルピス1の割合で混ぜて飲んでみましょう。氷も入れてよく混ぜるのがポイントです。
こちらも、両方発酵飲料なので相性が良いだけでなく、身体への良さ抜群の最強ドリンク!
ご紹介したアレンジの中では一番甘さが濃厚になりしっかり楽しめますが、カルピスの酸味が後味に来るので甘すぎず、爽やかに楽しめます。カルピスの濃さを自分で調整してベスト配合を見つけるのも楽しそうですよね!

実はかなりアレンジしやすい甘酒。お気に入りの組み合わせを見つけることで毎日続けやすくなります。適量を摂取すれば健康にも美容にも良い甘酒。ぜひ楽しみながら毎日季節を問わず生活に取り入れてみてくださいね!

【注意事項】
・記事、データ等の著作権その他一切の権利は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に帰属します。
・記事・データ等は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。

ライター紹介🍶

松本果歩
恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、
社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。
お酒好きが高じて国際唎酒師の資格を取得、日本酒のお店でも働いています。
Twitter:@KA_HO_MA

日本酒をもっと知りたい人におすすめの書籍や資格情報

関連記事