日本酒初心者でもできる!ビギナー向けのテイスティングを簡単解説

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皆さん、初めまして。SSI研究室専属テイスター・酒匠・日本酒学講師・唎酒師・焼酎唎酒師・J.S.A SAKE DlPLOMAの吉川亜樹です。
関西を中心にタレントとしてテレビ・ラジオに出演中!
この他にも、日本酒専門YouTubeチャンネル「日本酒女子のSAKE」講座で日本酒の魅力などをわかりやすくお伝えしています。

レストランなどに行って、ワインをテイスティングしている人を見るとカッコイイと思いませんか?なんだか、お酒のツウみたいで、憧れますよね。
日本酒も同じこと。やはりテイスティングができればそれだけでモテたり、評価が上がったりするかもです。笑
でも何だか難しいのではと思っていませんか?
実は、ポイントを押さえれば誰でも簡単に実践できるのです。

まず器ですが、普通は「唎き猪口」と言って、専用の猪口を使います。
しかし、初心者にはワイングラスが良いでしょう。
というのも、お猪口を使うよりはワイングラスの方が飲み口が広いので、香りがわかりやすい。そして、色合いもわかりやすいでしょう。
使うグラスは、ご家庭にある普通の白ワイン用で十分です。
1回の量は60ccくらい。あくまでも唎酒ですからがぶ飲みはしないように笑
実は唎酒師などの試験では、お酒は飲まずに吐き出すことになっています。
そして、実は温度も大切。冷やしすぎると香りや味わいがわかりにくくなります。
なので室温15℃から18℃位がおススメでしょう。

さあ、それでは、実際のテイスティングに参りましょう。
順番は「見る」「香る」「味わう」が基本となります。
まず最初は、外観、見た目。日本酒の色合いなどを見ます。
日本酒は無色透明というイメージが強いかもしれませんが、それぞれ違いがあります。
透明に近いか、淡い黄色か、濃い黄色かなどの色合いを見てみましょう。
グラスの背後に白い紙をあててみると、わかりやすいです。
透明度や色の他にも、とろみの度合いなども見てみましょう。
グラスを傾けて、淵を流れるお酒のスピードなどを見ます。
続いては、香りを確かめます。種類は、大きく分けると4つ。
「フルーティー(薫酒)」「さわやか(爽酒)」「お米っぽい(醇酒)」「ドライフルーツ系(熟酒)」。
穏やかなものもありますが、日本酒の香りは、思っているよりも幅広いです。
身近な食べ物に例えてみるのも良いでしょう。
例えば、フルーツなら柑橘系の香りがするとか。メロンのような香りがするとか。あるいはリンゴやバナナといった香りも良くあります。
このほかにも炊き立てのお米や上新粉などの香り、香草のような爽やかな香り、綿あめのような甘い香り、ナッツのような香りなど、挙げていけばキリがありません。
こうした香りは、温度や酒器によっても変わってくるので、そんな変化も楽しめます。

そして、口に含んだとき。これは大きく2つ。「軽い」か「重い」か
普通はここで「甘い」か「辛い」かを気にするのではと思われたかもしれません。
しかし、日本酒の甘い辛いは、人によって感じ方が様々です。テイスティングにおいては、
客観的に評価できるポイントが重要なのです。
軽いというのは、サラサラ。さわやか。キレがある。軽快でスムース。ライトな感じ。
重いというのは、コクのある。ふくよか。どっしり。ボディのある感じ。
余裕のある方は口に含んだ後の味わいが、スッと切れるか、長く残るか、という余韻も感じてください。

こうしたテイスティングをすることで、同じ日本酒でも新たな発見が生まれます。
そして、お店に飲みに行ったときなどの頼み方や伝え方もより細かく正確になります。
これまでなかなか自分好みの日本酒に出会えなかったという方は、これを機に素晴らしい日本酒との出会いが始まるかもしれません。

ここで若干の補足をしましょう。
日本酒のテイスティングでは「2つの香り」の違いがあります。
日本酒をグラスに注ぎ、鼻を近づけたときに感じる香りが、上立ち香(うわだちか)
日本酒を少量口に含んで舌の上で転がし、鼻から息を出すときに感じられる香りが、
含み香(ふくみか)。「アフターフレーバー」ともいいます。

味わいを確認するときのポイントは、
日本酒を少しだけ口に含んで、一緒に息を軽く吸い込むこと。
そうすると、舌の上で転がしつつ、口のなか全体で味を感じることができます。

口に含んだときの第一印象や、4つの香りや味わいの複雑性、
変化する味の広がりや、後に残る印象などを、じっくり味わって確かめてみましょう。

どうでしょうか?ポイントを押さえれば誰でも簡単に日本酒をテイスティングすることができます。
難しく考えずに自分の感性を信じてチャレンジしてみてください。

【参考】
・『新訂 日本酒の基』(NPO法人FBO)
【注意事項】
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ライター紹介🍶

吉川亜樹
SAKEタレント
大阪生まれ、大阪育ち。関西学院大学社会学部卒。初代ミス関西学院大グランプリ。
酒匠、日本酒学講師、J.S.A SAKE DIPROMA 、SSI研究室専属テイスター
関西を中心にテレビやラジオ、雑誌媒体などに出演する傍らシンポジウムのパネラーなどとしても活躍中!
YouTube『日本酒女子のSAKE講座』で日本酒の魅力を発信中!
2021年末、念願の酒販免許を取得「SAKE-AKI‘S STORE」開設!
日本酒のプロデュースや定期的な日本酒ペアリング会なども主催!

YouTube「日本酒女子のSAKE講座

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