世界のお酒について ー木曜日は日本酒で乾杯 第2回ー

お酒好きの皆さん、こんにちは!「日本酒オタクのあゆみせんせい」こと、SSI公認国際唎酒師・日本酒学講師・酒匠の藤代あゆみです。
“木曜日は日本酒で乾杯” 第一回の「木曜日はのどが乾く?お酒好きが知っておきたいThirsty Thursday」では、英語のジョークに絡めた海外のお得なお酒の文化をご紹介しました。第二回では「世界のお酒について」と銘打って、お酒の席で、ちょっとだけうんちくを語るのにちょうどいい、日本酒や世界のお酒の知識を書きました。

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明日は金曜日!お酒を飲む予定がある方もない方も、ぜひご覧ください。

Beer(ビール)

「とりあえず、ビール!」という方、多いのではないでしょうか?私も、ビールは大好きです。
ビールといえば、ドイツやベルギーといったヨーロッパを思い浮かべるかもしれませんが、発祥の地は、世界四大文明のひとつ、古代メソポタミア(現在の中東地域の一部)といわれています。日本には、江戸時代に初めて伝来されたという記録が残っているそうです。

そんなビール、実は、世界で一番消費量が多い国は中国で、日本は世界で見ると7番目に多くビールを飲んでいる国なんだとか。ちなみに、Beerを英語でかっこよく発音したい方は、ビァと読んでみてくださいね。

Wine(ワイン)

ワインは、世界でもっとも古いお酒の一つといわれています。日本でも、初めて誕生したお酒は、縄文時代にヤマブドウからできた果実酒(=ワイン)と考えられています。日本酒が一番古いお酒と思われがちですが、そうではなかったんですね。
少しだけ、難しいお話になるのですが、アルコールを発生させるには、糖、つまりお砂糖のように甘い要素が必要となります。果物には、糖分が含まれているので、人の手を加えなくとも、条件がうまく整えば、自然にアルコールが生まれることがあるのです。

ワインは、ぶどうの品種によって味わいに個性が出るお酒です。また、ぶどうの獲れた年によっても、味わいが変わります。
同じぶどうの品種のワインでも、年によって値段が違うのは、ぶどうの出来によってクオリティが変わるからなのです。「ヴィンテージ」と聞くと、どれも美味しいワインのように思えますが、ヴィンテージはあくまでぶどうが収穫された年のことを指しています。

Sake(日本酒)

日本酒の歴史は、約2000〜2500年あるといわれています。今が2022年ということを考えると、紀元前からあるお酒です。とても長いですよね!日本酒の原料はお米ですから、弥生時代に稲作が伝来したあとから、造られ始めました。
日本酒も、お米によって味わいに違いがでるといわれるものの、味の決め手は、酒蔵さんのコンセプトや技術によるものです。また、日本酒は液体ですので、80%がお水でできています。ですから、その日本酒を仕込んだ土地の水も味わいに大きく関わるのです。日本は、お米もお水も美味しいところですので、それを最大限に活かして出来上がったのが日本酒といえます。

日本酒は、海外でも人気が伸びてきており、その証拠として、11年連続で輸出量が増えているのです。また、日本酒は”Sake”(サケ)と英語で書きますが、欧米では「サキ」という発音をすることもあります。
日本が誇る日本酒、あなたもぜひたくさん飲んで、この連載で知識も増やして、一緒に応援していきましょう!

その他のお酒

これ以外にも、日本のお酒では焼酎がありますね。また、ウイスキーや、ジン、ウォッカ、といったスピリッツに加え、カシスやカルーアといったリキュールもあります。
すべてを網羅するのは難しいのですが、以下の表に特徴をまとめました。日本酒を軸に考えると、世界のお酒への理解も深まりますよ。

この表をみてみると、日本酒だけに、ある特徴がありますね。そう、温めて飲むということ!
何も手を加えずに、温めても楽しめるお酒って日本酒くらいなのです。(もちろん、他にもありますが。)
熱燗って、聞いたこともあるし、飲んだこともあるけど、安いお酒で楽しむものじゃないの?なんて思っているあなた。熱燗はとっても奥が深いのです。
まだまだ寒さが続く時期、次回は熱燗について日本語と英語でご説明しますので、楽しみにしていてください。

#木曜日は日本酒で乾杯 でお酒の時間を盛り上げよう!

隔週木曜日に更新を予定しているこの連載では、「明日」が休みのあなたに、そして明日あと一日働けば休みというあなたにも、もっと楽しくお酒を飲んでいただけるヒントをお伝えしていきます。

こちらの記事を読んで、今日は日本酒で乾杯しようかな! と思った方は、ぜひTwitterやInstagramなどで#木曜日は日本酒で乾杯をつけて投稿してくださいね!

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一緒にお酒を飲む時間を盛り上げていきましょう〜!

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ライター紹介🍶

藤代あゆみ
平成元年、東京生まれ、共立女子大学文芸学部劇芸術コース卒。日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)公認国際唎酒師・日本酒学講師・酒匠。「日本酒オタクのあゆみせんせい」として、シンガポールを中心に、アジア、オセアニア、ヨーロッパ、北米、南米など世界20カ国以上の人に向けて日本酒を広める活動を経験。好きな漫画は『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(平尾アウリ著、徳間書店)
Official Website:https://www.ayumi-and-sake.tokyo/
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