香りや味わいを生かすワイングラス選び

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グラスの形でワインのおいしさがぐんと引き立つとしたら、やっぱりグラスもそのワインにピッタリのものを選びたいですよね!

ワインの歴史はとても古いので、さまざまな器が作られてきましたが、最近は機能的なワイングラスも続々と登場しています。グラスが変われば、同じワインとは思えないほど、香りや味わいの感じ方が変わるんです。それがまた、ワインならではの楽しさ!

ワイングラスの種類と特徴

酒器の素材はいろいろあるけれど、ワインの場合は「カーブのあるガラス製のグラス」が一般的。赤ワイン用、白ワイン用という分け方を見かけますが、実は厳密な規定はないんです。各メーカーが、大振りのグラスを赤ワイン用、小振りのグラスを白ワイン用と言っていることが多いようです。

また、地名がついたグラスのほか、最近ではブドウ品種ごとのグラスができたりして、ワインの楽しみが広がっています。

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いろんなワイングラスの特徴をチェックして、もっとおいしくワインを楽しんじゃいましょう!

●ボルドー型グラス

フランス、ボルドー地方産の赤ワイン用グラス。ボルドーワインの濃醇な香りと味わいを感じやすくするために、大型で口径が大きいのが特徴です。

●ブルゴーニュ型グラス

フランス、ブルゴーニュ地方産の赤ワイン用として開発されたグラス。ブルゴーニュワイン特有の華やかな香りを生かせるように、湾曲性がかなり高い形状なのが特徴です。

●フルート型グラス

スパークリングワイン用のグラスです。炭酸ガスが抜けにくいように口径が小さく、気泡を見て楽しむために高さがあります。最近は豊かな香りを引き出すために、ややカーブのあるフルート型グラスも増えています。
背が低く口径の大きいクープ型グラスというものもありますが、注ぐ時のこぼしにくさを優先したのですが、炭酸ガスの揮発が早いので、現在ではあまり使われていません。

●シェリーグラス

シェリー用として開発されたグラス。以前は、シェリーの強い香りと味わいを強調しすぎないように小さい直線型が多かったのですが、現在ではさまざまな形のシェリーグラスがあります。

ワインのタイプ別オススメグラス

●白ワイン
【軽快タイプ】
爽やかな香りや軽やかな味わい、スムーズな飲み口を引き出せるような、小振り、リム(縁)が薄いグラスがオススメ。甲州種を使った日本ワインは、有田焼の磁器などを使うと「和」のイメージがアップ。
【重厚タイプ】
複雑で凝縮感の高い香りと味わいを引き出せるような、白ワインとしては大振りで口径が大きなグラスがオススメです。
【中間タイプ】
軽快タイプと重厚タイプの間の大きさ・形のグラスが理想です。

●赤ワイン
【軽快タイプ】
爽やかな香りや軽やかな味わいを生かすために、赤ワインとしては小振りでリム(縁)が薄いグラスがオススメです。フランス、ブルゴーニュ産のピノ・ノワール種を使用した場合は、ブルゴーニュ型グラスがピッタリ。
【重厚タイプ】
複雑で凝縮感の高い香りと味わいを生かせる、大振りで口径が大きなグラスがオススメです。フランス、ボルドー産の場合は、やはりボルドーグラスを使いたい。
【中間タイプ】
軽快タイプと重厚タイプの間の大きさ・形のグラスが理想です。

●その他のワイン
【スパークリングワイン】
炭酸ガスが抜けにくい、細身のフルートグラスがピッタリ。重厚なタイプはややカーブが強いグラスを選べば、芳醇な香りの広がりを楽しめます。

ワイングラスで優雅な気分に浸れるかも!?

イタリア伝統のヴェネツィアングラス、チェコ伝統のボヘミアングラスのように、ステキな演出が楽しめるワイングラスも昔から使われています。日本産でも、江戸切子のワイングラスなども登場しているので、おしゃれに飲みたいときに使ってみたいですね。

ヴェネツィアングラス

イタリアのヴェネト州の州都ベニス(伊語:ヴェネツィア)で作られるガラス工芸品の一つ。その起源は約4000年前のシリアまでにさかのぼります。ガラスを細く引き伸ばしたり、薄くしたり、さまざまな色を丁寧に付けたりして、動物や花などさまざまなモチーフを題材にして、精巧でカラフルに仕上げられています。

ボヘミアングラス

ヴェネツィアからチェコに伝わったガラス工芸技術に、16世紀のボヘミアで、独自の装飾をプラス。透明度が高く優雅で緻密にカットされ、欧州の王侯貴族に愛されています。これでワインを飲めば、あなたも“王侯気分”?

江戸切子

江戸時代に江戸の地で、ガラスの表面に彫刻したのが始まり。その後、明治時代に英国人の指導を受けました。江戸切子は1985年に、東京都の伝統工芸品産業に指定され、2002年には国の伝統的工芸品にも指定されています。

【参考】
・『酒仙人直伝 よくわかるワイン』(NPO法人FBO)
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