HOME 記事 旅・グルメ ー高知ー奇跡の清流「仁淀ブルー」ー司牡丹ー ー高知ー奇跡の清流「仁淀ブルー」ー司牡丹ー 2021.10.12旅・グルメ 自然の中で心洗われるような景色が見たい……。そんな時は、日本一水の奇麗な川ともいわれる、仁淀川の神秘的な青い流れを心に浮かべてみてください。 美しき清流「仁淀ブルー」 仁淀川は、西日本最高峰の石鎚山を源として土佐湾に流れ込む、全長124kmの高知県を代表する川で、国土交通省が選定する水質が最も良好な河川に何度も選ばれるほどの清流です。 また、この川は古来より「神河」と称され、『土佐国風土記』(逸文)の中に「神々に捧げるための酒造りにこの清水を用いた」と記される伝説の神の川でもあります。 仁淀川の透明感のある特徴的な青い流れは「仁淀ブルー」と呼ばれ、地元はもとより全国から称賛の声を浴びています。 この澄んだブルーの色は冬が最も透明度が高く、他の季節もさまざまな表情を見ることができます。いくつかのスポットからこの仁淀ブルーを望めますが、中でも奇麗なブルーの水をたたえた「安居渓谷」からの眺めはおすすめです。 じっくりと時間を掛けて川の美しさ、周囲の美しさに触れていると、日ごろの心の疲れも流されていくようです。 坂本龍馬との縁ある酒蔵 この美しい仁淀川の中流域に位置する高知県佐川町。周囲を山に囲まれた盆地のため、この仁淀川の伏流水が豊富に湧き、400年以上前の1603年(慶長8年)から酒造りの町として栄えました。江戸時代は領主・土佐藩筆頭家老深尾家の城下町で、商人の町でもありました。その町並みは今に受け継がれ、伝統的な商家住宅や酒蔵などが当時の面影を伝えています。 その一角を担うのが、土佐の英雄・坂本龍馬とも深い縁を持つとされる酒蔵「司牡丹」です。 司牡丹で使う仕込み水は仁淀川水系の湧水で、やわらかい中にナチュラルな甘みをひそめた、とてもおいしい軟水です。しかし、かつては酒造りに不向きとされていました。 司牡丹の育ての親・竹村源十郎は、軟水で全国一の酒を造ることを熱望し、5年にも及ぶ有名醸造地行脚の後、1931年(昭和6年)に軟水醸造法の広島杜氏・川西金兵衛の招聘に成功します。 そこから司牡丹の酒の品質は大きく進歩し、1938年には「全国清酒品評会」で四国初の「名誉賞」を受賞。1941年には全国1万軒の酒蔵の中から「特等格27銘柄」に選ばれ、四国で唯一「特等酒」の指定を受けるなど、銘酒としての基礎を築きました。 現在の杜氏は高知県出身者ですが、広島流軟水醸造法を脈々と受け継ぎ、今も伝統の技と最新醸造設備の融合を図りながら、品質向上への飽くなき探求心を持ち続けて酒造りを行っています。 司牡丹のお酒は、清らかな流れと酒造りにかける情熱が融合してできているんですね! 日本酒の原料の約8割は水です。つまり司牡丹の酒の約8割は、美しさでもそのおいしさでも人々から称賛される、日本一奇麗な川の伏流水からできているわけです。 家で過ごす時間が多い今だからこそ、清らかな奇跡の青い流れを思い描きながら、司牡丹の酒を静かに飲む夜も、また一興なのではないでしょうか。 【注意事項】 ・記事、データ等の著作権その他一切の権利は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に帰属します。 ・記事・データ等は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。 ライター紹介🍶 さけぱる編集部 唎酒師の認定団体であるSSIの広報室所属アラサーチームで構成されている、さけぱる編集部です。私たちのような世代の皆さまが、お酒をもっとお洒落に気軽にスマートに楽しめるよう、たくさんの素敵な情報をお届けできるよう頑張ります🍶 Tweet Share RSS この記事のタイトルとURLをコピーする 旅・グルメ 香りや味わいを生かすワイングラス選び 日本酒の健康的な飲み方って?