HOME 記事 あれやこれや 国産ワインと国産チーズ❝ペアリングセミナー体験❞ 国産ワインと国産チーズ❝ペアリングセミナー体験❞ 2021.11.30あれやこれや 日本には、現在約300か所のワイナリーと、約350か所以上のチーズ工房があります。日本のワイナリーの一つ、静岡県の中伊豆ワイナリーで開催された、ワイナリーの国産ワインと国産チーズのペアリングセミナーを体験してきました! 参加したセミナーの概要はこちら 中伊豆ワイナリー1.5日短期留学残念ながら2021年の開催分は全て終了していますので、ぜひ来年の開催をお待ちください! セミナー開催の最新情報はSSIのWEBサイトでご覧いただけます。 ペアリングを教えてくださった講師、圓子 千春先生のプロフィールフランスや国内の作り手を訪ね自己研鑽に励みながら、都内フレンチレストラン、イタリアンレストランなどでサービスと調理経験を積む。CPA主催「チーズ講師育成講座」修了、北海道のチーズ工房にて製造研修を終えチーズ講師になる。現在は、多彩な飲食経験から、産業能率大学やホテル専門学校などで講師を行う一方、執筆やメディア出演、各種コンクール審査員など飲食のプロとして幅広く活動、また、「Japan Cheese Award(国産チーズコンクール)」の実行委員として、ティスティングレクチャーを担当し、国産チーズの普及発展にも尽力している。2011年「シュヴァリエ・デュ・タスト・フロマージュ・デ・フランス」、2018年 ギルド・クラブ・ジャポン「コンパニオン・ド・サントゥギュゾン」を叙任 中伊豆ワイナリーとは 静岡県中伊豆、標高300mの優雅な別荘地に位置し、ぶどう畑が広がるワイン工場見学施設エリアと自家温泉とスポーツ施設を完備したホテルエリアに分かれ、乗馬体験ができる牧場チャペルを併設したワイナリーリゾート施設です。 国産ワインについて「日本のワインって、どんな特徴があるの?」の記事はこちら 国産チーズについて チーズコンテスト世界大会での金賞受賞、関税引き下げによる輸出拡大、小規模チーズ工房の増大等様々な要因から、ブーム拡大の機運が高まっており、数々の媒体でも取り上げられているそうです。国産チーズといえば北海道という印象があるかと思います。日本のチーズ工房の内、100か所以上は北海道にありますが、北海道だけでなく全国各地、南は沖縄までチーズ工房があり、使用するミルクは牛乳だけでなく、山羊乳や羊乳、水牛乳もあり、造っているチーズも、ハードタイプからソフトタイプ、青カビタイプなど、多岐にわたっているとのこと。 そもそも、チーズとは? チーズとは、乳を微生物や酵素の働きで発酵させたもの、またそれらを熟成させたものであり、ナチュラルチーズと言われます。 チーズの種類ナチュラルチーズは主に7タイプに分類されます。① フレッシュタイプ② シェーヴルタイプ③ 白カビタイプ④ ウォッシュタイプ⑤ 青カビタイプ⑥ セミハードタイプ⑦ ハードタイプさらに、このナチュラルチーズを粉砕して乳化剤を加え、加熱して固めたものがプロセスチーズとなります。 チーズの風味についてチーズの風味は、乳脂肪や製造時に加えられる塩分の量、そして熟成に伴い生成される香味や旨味成分によって決まるそうです。ナチュラルチーズは、熟成が進んでいく食品なので、風味も変化するということですね。 ❝味わい❞とは味わいを構成する要素として、塩味、甘味、酸味、苦味、旨味、脂肪味の6味があり、更に食感や嗅覚が加わります。中でも快感性の高い甘味や脂肪味、食感が優れ、バランスが良いと「美味しい」と感じるそうですよ! ここからはいよいよペアリングについてです! ワインとチーズのペアリング ●合わせるポイント3つこれらを参考にして、ワインとチーズを合わせると良いですね!①同調(風味や濃度、テクスチャー)②リセット(炭酸や渋味・酸味と脂肪味)③マリアージュ(違う味を補完して新しい味を作る) テイスティング ワイン(全て中伊豆ワイナリー産)3種・白(ソーヴィニヨンブラン)・白(シャルドネ)・赤(ボルドーブレンド) チーズ(全て国産)4種・クリームチーズ(タカナシ乳業)・白カビチーズ(ブリー・ド・那須/チーズ工房那須の森)・青カビチーズ(アトリエ・ド・フロマージュ)・ハードチーズ(鶴居プレミアムゴールド/鶴居村酪楽館) まずはそれぞれをテイスティングし、特徴を把握。印象としては、ワインもチーズも個性を主張し過ぎず、繊細かつバランスの良い味わいに感じられました。 いよいよ、実際に相性体験! 相性体験の方法は、まずはチーズを一口食べて、口の中にチーズの余韻が残っている中でワインを一口いただきます。 ●相性が良い!と感じた組み合わせワイン3種とチーズ4種で12通りある組み合わせの中では、クリームチーズとシャルドネが一番相性良いと感じました。樽由来のふんわり甘い香りをまとったシャルドネと、クリームチーズの滑らかさが同調し、お互いの味わいを高め合うと感じました。 また、ほどよい塩味と刺激味のある青カビチーズに、珍しいプティ・ヴェルド主体の赤ワインと合わせると、同程度の濃度の旨味、コクが一体となり味わい深く感じられました。 ●組み合わせを選ばず、美味しく感じられるのはどれ?どのチーズと組み合わせても美味しく感じたワインは❝シャルドネ❞でした。4種類それぞれのチーズと合わせてみた結果、風味やテクスチャーに同調が見られました!ワイン選びに迷ったら、同じようなタイプと合わせれば良いのだと、勉強になりました。 また、チーズの方で❝はクリームチーズ❞がどのワインも受け止めてくれると感じました。クリームチーズの酸味や滑らかさ・脂肪味といった特徴が、それぞれのワインの個性とマッチした印象でした。クリームチーズはそのまま食べるだけでなく、スパイスやジャムと合わせたり、パンに塗ったりとアレンジもできて食べ方の幅も広く、今後色々と試してみたいです! 最後に チーズといえば、ヨーロッパ産の印象が強い中、国産チーズの美味しさに触れることができましたまた、中伊豆ワイナリーで、そこで造られたワインと合わせて味わえるという、貴重な体験でした。ワインもチーズも、丁寧にテイスティングすればさらに深く味わうことができ、また、それを組み合わせることで新たな発見がありました。 これからは、ワインやチーズをいただくく際には、ペアリングのポイントを思い出しながら楽しみたいと思います。皆さまもぜひ参考になさって、ワインやチーズをより深く味わい、楽しんでください! 【注意事項】 ・記事、データ等の著作権その他一切の権利は日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)に帰属します。 ・記事・データ等は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。 ライター紹介🍶 Tweet Share RSS この記事のタイトルとURLをコピーする あれやこれや, ワインを知る・学ぶ 食べるだけじゃないお米の話 お歳暮にふさわしい日本酒って?