日本酒と料理の合わせ方のコツ-

白いご飯がおかずを選ばないように、日本酒は料理との相性の幅が広い食中酒。「魚介類の生臭みを引き出さない」「酢の味と反発しない」「スープ類(椀物)と合わせられる」など、たくさんいいことがあります。とはいえ、タイプによって特に合う料理があるので、ご紹介しますね。

お酒と料理の相性って、どうやって診断するの?

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お酒と料理の相性の良し悪しは、その人の好みで決めるものですよね。だから、人がなんと言おうと、自分が好きなものを堂々と言ってOK。ただし、一般的な傾向としての相性の良し悪しはチェックしておきたいもの。

相性が良い理由&悪い理由をCHECK!

◎相性が良い理由

大きく分けると次の3つです。

【同調:バランスが良い】
同じような要素を持つもの同士は相性が良い、違和感がないという組み合わせ。
(相性例)
●ハーブのような爽やかな白ワインと ハーブサラダ
●ロースト香の強いビールと燻製料理

【新しい風味が生じる:マリアージュ】
まったく異なる特徴を持つ酒と料理なのに、違和感なく心地良い風味を感じさせる組み合わせ。
(相性例)
●極甘口白ワインとフォワグラ
●日本酒の古酒(熟酒)とブルーチーズ

【料理の脂分を流す、臭みを消す:ウォッシュ・リセット】
料理の脂分を酒が洗い流す、料理の生臭みを酒が抑えて料理が進む、または酒が進むという組み合わせ。
(相性例)
●赤ワインと肉料理全般
●日本酒と刺身類

◎相性が悪い理由

大きく分けると次の2つです。

【反発】
酒と料理が組み合わさることにより、不快な香りや不快な味わいが生まれる状態。
(相性例)
●白ワインとカズノコ
●赤ワインとカツオの刺身

【バランスが悪い】
料理の味わいが強すぎて酒の味わいが消える、または酒の味わいが強すぎて料理の味わいが消える組み合わせ。
(相性例)
●ウォッシュタイプチーズと生ビール
●紹興酒と河豚の薄造り

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相性の良し悪しの基本がチェックできたら、具体的にお酒のタイプ別に、どんな料理がぴったりなのか、ご紹介します!


 

「華やかな香り」「清涼な風味」「やわらかな甘味」を持つ料理を選ぶのが理想。フルーティーな香りに合わせ、柑橘類を添える料理や、フルーツそのものを使った料理がぴったりでしょう。食前酒に適しているので、前菜系料理との組み合わせを考えるといいですね!

(写真左から)タコのマリネ香草風味、フレッシュチーズとフルーツトマトのサラダ、白身魚の刺身 スダチ和え


 

シンプルな香味の爽酒は、料理との相性の幅が広いことが特徴ですが、「軽快な旨味」「淡い味つけ」「爽やかな風味」を持つ料理と同調させるのが理想。
同調以外では、味わいの濃厚な料理や油脂成分の多い料理を食べた後、口の中をすっきりさせるためのウォッシュ、リセット効果を求めるという手もあります。

(写真左から)冷製パスタ トマトバジルソース、野菜のテリーヌ、冷や奴


 

「豊富な旨味」「濃厚な味つけ」「適度に効いた塩分」を持つ料理などを合わせるのが理想。
また、乳製品的な要素を持つ醇酒は、チーズやバターを使用した料理とも同調します。さらに、食中酒としてだけでなく、酒の肴とも好相性を示すのが醇酒。イカの塩辛、カラスミ、コノワタなどの珍味類とのマッチングもおすすめです。

(写真左から)酒盗、豚肉と大根の煮物、ミックスピザ


 

熟酒は、非常に濃醇な味わいを持つため、料理を選ぶ傾向にありますが、他のタイプでは合わせられないような「風味の強い料理」「油脂成分の多い料理」「深く煮詰めたり、焦げ味をつけた料理」「スパイスを効かせた料理」「熟成したチーズ」などと同調します。また、濃厚な甘さを持つデザート類とも同調するので、食後酒としても楽しめます。

(写真左から)麻婆豆腐、パルミジャーノ・レッジャーノ、ウナギの蒲焼き

(写真左から)麻婆豆腐、パルミジャーノ・レッジャーノ、ウナギの蒲焼き


 

【参考】
・『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』 出版:NPO法人FBO
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次は「シーンに合わせて選ぶ秘訣」を学びましょう

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さけぱる編集部
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